目次
観察________________________________
解説_______________________________
適用_______________________________
1.伝達ー「何」と「どのように」
*伝達の17%は「何」ということに関している
*伝達の83%は「どのように」ということに関している
聖書の例:
「人々は、その教えに驚いた。それはイエスが、律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように教えられたからである。」マルコ1:22
「忌まわしいものだ。偽善の律法学者、パリサイ人たち。あなたがたは、はっか、いのんど、クミンなどの十分の一を納めているが、律法の中ではるかに重要なもの、すなわち正義もあわれみも誠実もおろそかにしているのです。これこそしなければならないことです。ただし、他のほうもおろそかにしてはいけません。」マタイ23:23
2.私たちに対する神の「何」と「どのように」の伝達
「どのように」ということが私たちの信仰に対する根本的なことである。
書かれたみことばが「何」を言っているかを理解するように「どのように」ということも理解しなければならない。
生けるみことば
「神は、むかし先祖たちに、預言者たちを通して、多くの部分に分け、また、いろいろな方法で語られましたが、この終わりの時には、御子によって、私たちに語られました。神は、御子を万物の相続者とし、また御子によって世界を造られました。御子は神の栄光の輝き、また神の本質の完全な現れであり、その力あるみことばによって万物を保っておられます。また、罪のきよめを成し遂げて、すぐれて高い所の大能者の右の座に着かれました。」
へブル1:1-3
「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとからこられたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。」
ヨハネ1:14
は以下のことではない
1.神学論文ではない。
*完全に完成された教えや教理は聖書の一箇所だけには書かれていない。
*神はご自身を関係と教えを通して現された。
*組織神学はあるテーマをほかのものよりも強調することがよくある。
2.中心主題の収集ではない。
*再び:聖書のどこにも完成された教えを見い出すことはできない。
例:黙想や祈りについて完成された研究を見つけることはできない。それぞれの主題については十分書かれてあるが、完成した研究の形はなく―それは見出されなければならない。神はある主題の研究やインフォメーション(知識)などを通してご自身をお現しになるつもりではない。神ご自身を現されるときは、それは決して教理ではなく、いつも関係を通してである。
3.章と節の収集ではない。
*1300年余りの間、教会は、章と節の付いていない聖書を用いていた。
*1228年:中世の大司教ステファン ラングトンによって、初めてヴルガタ訳聖書(中 世におけるローマカトリック教会公認聖書)が章に分けられる。(ヴルガタ訳はジェロームによってへブル語とギリシャ語からラテン語へ訳された聖書)
*1551年:フランス人印刷業者、ロベルト ステファナスがギリシャ語新約聖書に章と 節を付ける。同じ年、フランス、リヨンにて彼はギリシャ語新約聖書を出版する。
*1555年:ロベルト ステファナスが全聖書をギリシャ語で出版。
*章、節の区切りは聖句を探すときに役立つが、時に本文の流れをさえぎることがある。 例えば、「キプロス生まれのレビ人で、使徒たちによってバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフも、畑を持っていたので、それを売り、その代金を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。ところが、アナニヤという人は、妻のサッピラとともにその持ち物を売り、妻も承知のうえで、その代金の一部を残しておき、ある部分を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。」使徒4:36-5:2
66巻からなるひとつの書物
「神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、 関節と骨髄 の分かれ目さえも刺し通し、心のいろいろな考えやはかりごとを判別することができます 。」へブル4:12
適用
a. どのようにわたしたちが神のみことばを勉強するかを考え直す。
*本として考える。
b. みことばを学ぶためにもう一度神に自分をささげる。
*神に対する飢え渇き(詩篇42)
c. 学ぶ必要を再認識する。
*新しいことを学ぶために古いことを捨てる。
*心と思いを開くこと―すべてのことは知っていないと認識する。
d. 愛のうちに自分自身を置く―キリストの体のうちにある兄弟姉妹に対して。
帰納的方法: 演繹的方法:
1.先入観にとらわれず開かれた思いを 1.自分が真理だと思うことを
もって聖書を学ぶ。 すでに決め込んで聖書に向かう。
2. 発見したいと願う。 2.自分が真理だとすでに決めた
ことを実証したい。
3.結論は最後に出す―結論から始めない。 3.結論から始まる―自分の意見に
合うような文を探す。
4.文脈に沿って聖書を学ぶ。 4.断片的に学ぶ。
5.間違いを正すために有益な方法。 5.間違いを支持する可能性
がある。
帰納的方法アプローチの特質:
聖書についての本ではなく、聖書そのものを読む。
文脈に沿って聖書を読む。
あらかじめもっている考え方を捨てて聖書を読む。
神の目を通して聖書を読む―神により頼みながら。
聖書を読む。
聖書を読む。
とにかく、聖書を読む。
1 観察: 本文の言っている事は何か。
2 解釈: 実際の聞き手、読み手に対しどんな意味があったか。
3 適用: テキストは私に対してどんな意味をもつか。
そしてどのように自分自身の生活に適用出来るか。
= 宣言: どのようにこのみことばは伝えられるのか。
このステップはいつもこの順序でなされる。
まず観察がなされ次に解釈される。この二つが聖書の適用に導く。そうした時に聖書にある真理を伝えることが出来る。
帰納的研究=一歩一歩:
a. 祈る
b. あまり難しく考えずに通読する。
c. 書全体にわたる大意を捉える。
d. 自然な形で書全体を区切る。
e. 分けた個所にタイトルをつける。
f. それぞれの分けられた部分を徹底的に分析、観察する。
g. 分けられた部分同士の関わり合いを観察する。
h. 分けた部分をそれぞれ要約する。
i. 解釈と適用。
j. 宣言。
観察はあらゆる聖書研究の始発点であり土台である。もしテキストを正しく観察しなければ正しく解釈することは不可能である。 また、自分の人生にふさわしく適用する事も出来ない。
もし観察と正しい解釈がなくみことばを適用しようとすると、私たちは神の意思に反する者になるかもしれない。そして、もし初めに観察、解釈、適用をしないうちにみことばを伝えようとすれば、おそらく歪められた福音を語る可能性がでてくる。そのうえ、神ご自身をあやまって伝える可能性もある。
私達は探偵のように考え方を展開していかなければならない。優れた探偵はすべての可能性ある手がかりを調査することから始め、決して先入観に捕らわれた結論からは始めない。
探偵の仕事は他の人なら見落とすようなすべての手がかりを注意深く観察し物事を発見することにある。優れた探偵は細かいことを決して無視しない。すべての手がかりを常に細心に調査する。
一番良い聖書探偵になるように頑張りましょう!!!
観察のモットーは見る、見る、見る。
まず始めにする事は、テキストが何を言っているのかを発見すること。
用語の観察:
用語は文脈に沿う言葉。
例1: 使徒行伝における「私たち」という言葉。
使徒1:21-22=
使徒11:15=
使徒16:17=
例2:ロマ書における「肉」(ギリシャ語でサルクス)という言葉。
ロマ8:12=
ロマ7:5=
ロマ1:3=
ロマ3:20=
ロマ2:28=
聖書を帰納的方法で学ぶ鍵は、正しい質問ができるようになることです。
リポーターになるためのトレーニングをする場合、5W1Hについて学びます。
誰、何、いつ、どこ、なぜ、どのように。
これらの一部またはすべてを使い、すべての書に対して質問をします。
更に:
*繰り返されている言葉、テーマ、考え、など。
*命令、約束、警告、助言、予言。
*連結語、接続語。
*雰囲気。
*比喩。
学びを続けていくうちに、もっと多くの観察項目があることに気付きます。観察をする時は上のリストだけにとらわれないようにして下さい。
「何」
自分自身で見つけてください。
「本は骨の上に肉をつけ服をまといながらあなたの前にあらわれます。 しっかりとドレスアップしているのです。服を脱がせ肉を切り裂き手足をバラバラにして、その柔らかい表面下にある固い組織の構造を剥き出しにする必要はありませんが、X線を通して見るように読まなければなりません。どんな本であれ理解するにはその構造を把握することが必要不可決です。」(本の読み方。アドラー&バン・ドレン。p75)
「何」を伝達する構造の型:
a. 地理 「どこ」という場所にまつわる事柄に対する構造。
b. 年代 「いつ」という時間にまつわる事柄に対する構造。
c. 人物 「だれ」という人に関わる事柄に対する構造。
d. 論理 「どのように」という考え方の発展。論点のポイントをつかむ。または問題提
起。
e. 歴史 「なにか」出来事に対する構造。
複数の要素があっても、その中で何が書の構造の決め手となっているかを観察します。
「何」が言われているか。
―場所、時間、人々、他。
いずれにせよ、上記のことがどのように伝達されているかを発見します。
「どのように」
著者は芸術家のように、文章構成の法則を用いて、パラグラフ、セグメント、セクション、ディヴィジョンを編成し書物をまとめます。文章構成の法則は著者のスタイルを反映し、書物の中にこちら側から強制することなく現れています。これは発見されるものであって自分の考えをテキストに押し付けてはいけません。文章構成の法則の理解は、著者が何を伝えたいのかを見極めるために役立ちます。
以下のことを観察:
1.比較 2.対照
類似点を見せるために事柄を比べる。 前後で見られる、異なること、反対のこ
似ていること。 とを判断。似ていないもの。
型:A1A2A3A4 型:A1B1C1D1
例:ロマ7:1-6 例:使4:36-5:1
3.反復 4.継続/発展
同じ言葉、フレーズ、考えを繰り返す。 これはある箇所において貫かれている
特定のテーマの広がり。著者は何度も
型:AAAA 言っていることに広がりを見せたりつけ
例:使徒の働きでのパウロの証言 加えたりする。反復に似るが発展がある。
型:AAAA
例:ルカ15章の「失われた者」の3例
5.クライマックス 6.決定的/転換点
小さなことからより大きなことへと発展し、 あることが方向性を変える転換点 高点ができる。単純に発展の延長で下がる前に となる。 頂点に達する。
型:AAAAAB
型:AAAAAA C
例:ヨブ、黙示録、伝道者の書 C
C
例:マルコ8:27-30、
サムエル記11章、12章の間
7.交互 8.交錯
継続している流れの中で、2つ以上の事柄、 2つ以上のテーマが中心点で出会うよう、考え、性質が交互にあらわされる。 対照的に配置されている。
型:ABABAB 型:ABCDCBA
例:ルカ1-3:A.ヨハネの誕生告知:B. 例:ヤコブ書
イエスの誕生告知:A.ヨハネの誕生:B.
イエスの誕生; Ⅰサムの幕開けとなる章。
9.最重要点/比重 10.質問
強調と否強調(述べられていることといない 質問を投げかけるが、通常その答えが
ことに着目。それぞれの異なった題材に著者 後に伴う。同じ質問や問答が繰り返され
が費やしている量の差をみる。) る場合もある。
型:abcDe 型:a?b A?B
例:福音書はイエスのこの世での最後の 例:マラキ;ローマ6-7;
一週間について多く述べている。 ハバクク
創世記
11.放射 12.教えと適用 複数の点が中心点または1つの点へ。 神学的考え、概念がまず述べられて、
またはその逆。全てのものが中心点 追って、それらの原則をどのように
またはテーマに結びつく。 行うかを指示する。
例:ピレモン10節;ピリピ2:1-11; 例:エペソ;コロサイ
Ⅰコリント13
13.問題から解決へ
著者は問題点をリストし、それらに解決を
与える。
型: ?・・・!
例:ガラテヤ;Ⅰコリント;ユダ
文学形態は解説するために重要です。本の学びに入る前に、まず初めに読者が知っておかなければならないことは、本の著者が何を意図しているかです。言いかえれば著者はどんな文学諸形態を用いたかを知ることです。
聖書で用いられている文学形態の例: 注-以下のことが全てではありません。
1. ドラマ:劇のように演じたり読んだりできる文学作品。黙示録、ヨブ、雅歌、ほか。
2. 書簡:手紙。書簡とは離れたところにいる2者間の書面による伝達方法で、個人のプライベートなこと、公的なことどちらにおいても。(eg.パウロの書簡、ほか)
3. たとえばなし:短く記述的で、通常1つの真理を教え説くか1つの質問に答えるようになっている。たとえばなしは聞き手に道徳や宗教などから興味をそそるような描写をもって引き出される。
4. 作品集:詩集、または他の諸書の作品集で、大体において様々な本や書き物から同じ題材のものを選び出している。箴言、詩篇。
5. 福音書:「よき知らせ」。イエスの働きと教えについて年を追って記されている4記事のそれぞれ。各福音書の性質は使徒からの伝承。12弟子の一人、または彼らのそばにいた信頼できる改宗者によって書かれた、目証されているキリストの記事。(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)
6. ヘブル詩:新旧約共に様々な構成が特徴。数種のリズム、韻、比喩の型。多く詩は生き生きとした描写を持ち、本来は音楽のために用いられるよう構成。特にヘブル詩は並行法に富み韻を踏むが、今日、20世紀以降それは存在しない。(例・詩篇、伝道者の書、箴言、ヨブ)
7. 歴史的叙述:物語、年代記的に書かれた歴史的記事。(例・創世記~エズラ記、福音書、使徒の働き)
8. 黙示(終末論):高度な様式化された文学の一種で、その書自体が定めた象徴や用語で記されている。この種の文学は、夢、幻、象徴的描写など形象に富んでいる。天の御座におけることがしばしば中心となる。黙示文学は1つの終わりを表すことがよくあるが、その時代の国際的文化に照らし合わされている。(例・エゼキエル、ダニエル、ゼカリヤ、黙示録)
9. 契約文書:文学の一部分に2者間の関係条件が含まれる。聖書の中での契約文書には、相互間、宗主、約束など幾つかの型がある。(例・申命記)
10.教訓:論理と説明がそれ自身の情報提示の中で特徴付けられている、書かれた教え。
この文学の目的は、より深い理解を与えること、またはある特定の状況を矯正し、この状況下にある、メッセージの本来の受け手が直面している事柄を対処すること。(例・ローマ書、ガラテヤ書、テトス)
11.論理と対談:文学の一部で理由を用いて、読み手、聞き手を説得する。しばしば、複数の考え方をまとめて持ちだし、ことを証明したり、争点を引き出したりする形をとる。 (例:ローマ書)
12.主題:本来の聞き手、読み手に何か関係し、取扱われたこと、または、それらの人々がその時に興味を抱いていたこと。(例・エレミヤ、マタイ)
13.知恵文学:これは教訓ではなく、常に全体を読み、文脈を見なければならない。 (例・ヨブ、伝道者の書)
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